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健康のはなし

朝の目覚めのコーヒー、貧血の方は注意

おはようございます。TLBCオフィスのささきです。

私はコーヒーが大好きで、以前は朝淹れたコーヒーを水代わりに飲んでいました。ですが、カフェインの摂り過ぎで体調を崩した経験があり…今では1日1~2杯までと決めています。

朝は目覚めが悪く…「コーヒーを飲まないと頭が起きないです」という人は、コーヒーに含まれる大量のカフェインで「目がシャキ」状態にさせている方も多いはず。堺のお客さまにもコーヒー好きが多いですが、特に貧血の方はカフェインの摂取量に注意が必要です。

今回はコーヒーで目覚める仕組みと貧血の方が気を付けたいポイントをお伝えします。


まず”目がシャキの仕組み”について…


私たちは日常活動でエネルギーを消費し、その過程でアデノシンという物質が細胞内に蓄積されます。このアデノシンが細胞内の受容体に結合すると、細胞の働きが鈍くなり「だるさ」や「眠気」を感じるようになります。


活動していない睡眠中は、エネルギーの消費が少ないため細胞内のアデノシン濃度が低下しているます。ですから良質な睡眠が十分にとれていれば、翌朝は自然にスッキリ目覚めることが出来ます。

ところが…「夜遅くまで起きていた」「夜遅くに食事をした」「夜遅くまで飲酒していた」と、夜遅くまでエネルギーを消費する行動をすると、アデノシン濃度が上昇して細胞内の受容体と結合すると細胞の働きが鈍り「だるさ」や「眠気」を感じるようになります。

つまり、受容体とアデノシンの結合を防ぐことで「だるさ」や「眠気」を感じなくなるのです。

そこで登場するのがコーヒー(カフェイン)の登場です。

カフェインを体内に取り込むとアデノシンが結合する受容器にカフェインが先回りして結合するので、アデノシンの働きをブロックし「だるさ」や「眠気」が感じにくくなるのです。


コーヒーすごい!!毎朝コーヒーを飲めば問題ないよね!!仕事中も眠くなって困っているからコーヒーでイイよね!!と、思う方がいらっしゃいますが、そう簡単にはいきません。

結合できなかったアデノシンは、どこかへ消えて無くなるわけではありません…漂って残っています(汗)

先ほど取り込まれたカフェインは、結合したあと分解されて無くなり、受容体に漂っていたアデノシンが結合するので、細胞の働きが鈍くなり強い眠気”に襲われます。

長時間のドライブや深夜の勉強中にコーヒーを何杯も飲み続けると、カフェインの作用で交感神経が刺激されつづけ、疲労が蓄積し脳のパフォーマンスが落ちて…余計にだるく眠たくなります。これこそ一体…何をしていることやら…となります。


良質な睡眠が自然な目覚めにつながる
カフェインに頼らず、早く寝る習慣、軽めの食事、良質な睡眠をとることを優先することが大切です。

睡眠の質を高める栄養素では「トリプトファン」の原料になる「タンパク質」「ビタミンB群」、「鉄分」を摂取することです。

「トリプトファン」は睡眠ホルモンの「メラトニン」の原料になるタンパク質です。「タンパク質、ビタミンB、鉄」が不足するとトリプトファン不足⇒メラトニン不足⇒睡眠の質の低下を招きます。入眠の問題がある方は、これらの栄養素を意識的に取り入れて良質な睡眠をとりアデノシンを増やさないようにしましょう。

ここで
貧血(鉄不足)の方にコーヒーを飲む際の注意点をお伝えします。

・「貧血の方」は、鉄の吸収が良くないので以下の点に気を付けましょう

◇空腹時のコーヒーを避ける

コーヒーは、胃酸の分泌を促すので、特に朝一の空腹時は避けてください。空腹時に胃酸の分泌量が増えると粘膜が荒れたりや吐き気の原因になります。


◇タンニンの影響

コーヒーに含まれる”タンニン”は鉄と結合すると腸内で鉄を吸収できなくなり、排泄物として排出されて鉄不足に陥ります。ですので食後や鉄サプリメントを服用した後はコーヒーを控えたほうが良いでしょう。あと、緑茶や紅茶、烏龍茶もタンニンが含まれていますので注意が必要です。


とは言え、食後はコーヒーで一息つく習慣があるのでつい無意識にコーヒーを飲んでしまう方がいますが、貧血の方は鉄の吸収を考えて食後30分以上経過してからコーヒーを飲まれるといいでしょう。カフェインレスや焙煎時間が長い深煎りコーヒーはカフェインやタンニンの量が少ないのでオススメです。

貧血で鉄サプリメントを飲まれている方は、必ず水で飲み、最低30分以上空けてコーヒーを飲むようにしてください。

今回はコーヒーで目覚める仕組み、貧血の方の対策をお伝えしました。

大量のカフェインは結果的に体力・精神的に疲労が蓄積し”おつり”が大きくなるので、生活習慣や食習慣を見直しコーヒーに頼らなくてもいいように取り組まれてください。

先ほどもお伝えしたトリプトファンというアミノ酸は、脳やカラダをスッキリ目覚めさせる神経伝達物質のセロトニンの原料となります。 

食事でタンパク質が少ない方はトリプトファン不足となり睡眠の妨げとなりますので、睡眠の質を安定させる為にタンパク質の摂取を覚えておいて下さい。


とは言え、コーヒーには抗酸化物質のポリフェノールを多く含みます。活性酸素は動脈硬化、細胞の老化、ガンの原因になりますので、コーヒーを適量飲むこともお勧めです。しかし、カラダにイイからと飲み過ぎにご注意下さい。


私は1日2杯までにしています(笑)



最後まで読んで頂き有難うございました。