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健康のはなし

貧血=鉄不足だけじゃないんです


骨格や骨盤の歪み以外の質問を受けることがあります。


例えば、
『貧血症状に当てはまるけど血液検査上異常ない(貧血じゃない)といわれた…でも不調が続いている』
『貧血と診断され処方剤(鉄剤)を飲むと気分が悪くなって飲めない(涙)…どうしたら良いですか?』と質問を受けてたりします。

隠れ貧血の疑いもあるから○○鉄を調べてもらってください。とか、食生活をカウンセリングすると極度にタンパク質の摂取量が不足しているのでプロテインを摂取してもらったら鉄剤を飲めるようになったと言われたり、相談をして頂けることを感謝しています。


今回は女性に多い貧血について書いていきます。


貧血は血液が酸素を十分に運ぶことが出来ていない状態です。赤血球の中のヘモグロビンという色素が、血液中にしっかりあれば問題ありませんが、貧血症状の方はこのヘモグロビンが少なくなっています。鉄とタンパク質から作られたヘモグロビンは肺に吸い込まれた酸素と結合してカラダの隅々の細胞まで送り届けられています。

酸素を取り入れても鉄やタンパク質が不足していると酸素を運びにくくなります。だって酸素のパートナー(鉄)と運び屋(タンパク質)が少ない状態ですからね。

ですので貧血の原因が材料不足の場合は鉄・タンパク質を補う必要があります。


しかし、医師は貧血に対して鉄剤や鉄注射で処置することが多く、タンパク質不足の指摘やタンパク質を摂取する指導はほとんどありません。

貧血の原因が材料不足なら
▼タンパク質が不足しているのか?
▼鉄が少ないのか?
▼血液を作るビタミンが足りないのか?

それとも材料不足が原因の場合は
▽骨髄の問題による造血障害?
▽ホルモンや腎臓の問題による溶血(出血)?
※溶血とは、血球の壁が破れ漏れ出す(汗)
この2つの場合は、精密検査や医療処置が必要です。

しかし、その上の3つの材料不足の問題ならば不足栄養をしっかり補う事で改善に向かいます。


ただし、改善までの道のりは個人差があります。

今までほとんんど空に近いグラスに少し栄養を入れても毎日使われるのですぐになくなります。グラスが埋まるだけの量を毎日しっかり補わなければなりません。ですから期間を設けしっかり栄養を摂取するようにお客様にご指導させていただいてます。

健康な成人の体内には常に3g~5gの鉄があります。そのうち60%から70%は赤血球の中のヘモグロビンに存在し残りはカラダに貯鉄しています。貯鉄する主な場所は肝臓や骨髄、腸です。



なぜ貯鉄する必要があるのか?



血液中の鉄不足時に補うためです。一時的に鉄が少なくなっても貯蔵鉄のおかげですぐに貧血になりません。しかし不足した状態が長く続くと貯蔵鉄が底をつき血液中に鉄を補えなくなると貧血が出現します。この貯蔵鉄を常に一定量キープしておく必要があります。



この貯蔵鉄量をフェリチンで確認します。


貧血を詳しく確認する上でフェリチンは必須検査項目なのですが、あまり調べてくれません。もしフェリチンが基準以下、つまり貯蔵している鉄が空っぽでも、ヘモグロビンだけで判断する医師はヘモグロビンが下限値より少し高ければ「貧血」と判断してくれません。

鉄欠乏性貧血で早急に鉄の補給が必要なのに…



そもそも貧血には、
「鉄不足」「タンパク質不足」「鉄もタンパク質も不足」の3パターンあり補う栄養素も変わります。


貧血=鉄不足と自己判断で鉄を沢山摂取するのは良くありません。鉄を大量に摂取すると酸化して細胞を傷つける恐れもあります。

また、鉄の吸収にはビタミンCが必要です。鉄サプリを飲む際は同時にビタミンCサプリも合わせて摂取下さい。これはネットで確認いただけます。※医師からはビタミンCを一緒に摂取を勧められることはありません。

鉄やタンパク質とビタミンCを摂取することは貧血改善だけでなく
「肌のコラーゲン生成」
「心を安定させる物質の生成」
「睡眠ホルモンの生成」
「DNAの合成」などさまざまな働きに必要になりますので不足させないことが大切です。


もし、貧血の方、貧血の疑いがある方で下記症状が当てはまる場合はすぐに栄養を補ってください。

1,動悸、めまい、肩コリ、頭痛
2,皮膚、爪、髪の毛、粘膜のトラブル
3、あざ、歯茎からの出血、抜け毛
4、氷をぼりぼり食べる


「鉄が不足しているのか?」「タンパク質が不足しているのか?」もしくは「鉄とタンパク質の両方が不足しているのか?」これら命の源となる血液を作る大切な材料です。

体に不足していないかもう一度ご自身の血液検査表を確認してください。


ただし、貯蔵鉄は健康保険範囲外の項目になり費用が別に掛かる場合があります。また、調べる必要がないとドクターから言われて調べてくれないこともあります…。※これは自身のお客様の話です。娘の不調が続きネットで色々調べると貧血症状が当てはまり、かかりつけ医で検査を受けるが「貧血じゃない」と診断された話から「フェリチン」を確認する必要があるととお伝えしました。

後日、かかりつけ医に「フェリチン」について尋ねると「調べる必要ない、誰から聞いてきたんだ?」と調べてくれなかったそうです(汗)。結局、提携していただいているクリニックで未病血液検査を受けて頂き「タンパク質不足」「鉄不足」が分かりました。隠れ貧血でした!!



ヘモグロビン値が正常範囲内でも貯蔵鉄が不足している『隠れ貧血(潜在性鉄欠乏性貧血)』の方が沢山いらっしゃいます。


さきほどもお伝えしましたが、栄養が不足して酸素や栄養を運ぶ血液が十分に作られなければ、体調不良が続くのは当然です。ですから、まずご自身の血液検査表を再度確認頂くようにお伝えしています。


医師から異常なしとコメントを受けたら見直すことなく引き出しに入れっぱなし状態になる方が大半ですから…自身の数値が基準範囲内の下限上限ギリギリだったら「食生活の見直し」「生活習慣の見直し」「不足栄養の確認、摂取」に取り組まれてください。


もし確認の仕方や何から始めたらいいのか分からない方は未病血液検査カウンセリングをご利用ください。お問い合わせはこちら

最後まで読んで頂き有難うございました。