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姿勢のはなし

慢性化する首コリの本当の原因

首の右側がこり固まって辛い…痛い…

こり固まっているところを押したりストレッチをすると楽になり頻繁にやってしまう。

忙しい時期は「仕方ない」と思いつつも、最近は慢性的になってきたと感じる…と心配になっている方も多いのではないでしょうか?



慢性的になっていると感じている方に対して「今まで骨格の歪みや状態を確認された経験がない方は一度確認するべきです」と私はお伝えしています。


骨格の問題は、コリや頭痛、背中の張りなど日常的に発生するレベルなので“まあ大丈夫だろう”と軽視されがちです。ですがそれは初期にすぎません。今回は“実は首こりの原因が、単なる筋肉のコリではなく、多くの割合で骨格の問題が関係している”事をお伝えさせて頂きます。



首コリの原因
姿勢の問題や疲労の蓄積が、首コリの主な要因とされています。うつむいた姿勢は、首から背部の筋肉へ負担をかけ、過緊張状態を引き起こします。その結果、首コリや肩コリが発生するのです。コリを押さえたりストレッチをして血流を促進すれば一時的に改善します。


しかし、押さえたり、ストレッチを続けるだけでは根本的な改善にはつながりません。首コリや肩コリがなぜこれ程にまで頻繁に発生するのか??この原因に対処する事が首コリ肩コリの改善に繋がります。その根本的な要因とは「頚椎の歪み(配列の問題)」です。


首コリでお困りのお客様の頚椎の状態を拝見すると、首の問題(頚椎の問題)が関係しているケースが非常に多いです。首の歪みと言われてもいまいちピンと来ない方も沢山いらっしゃると思います。


例えば鏡の正面に立ち左右の目じりや左右の耳の高さを比較してみて下さい。「あれ、よく見ると右の目じりが下がっている?」「首が真っすぐではなく右に少し傾いている…」と気づいたなら首が歪んでいる可能性が高いです。


実際に骨格矯正専用のレントゲンで確認すると……歪みの原因や影響が具体的に分かります。




「首コリの症状が全体的ではなく、首の右側だけ凝り固まって痛む」この様なケースで多く見られるのが「くの字型歪み」です。「くの字型歪み」について簡単に説明致しますと…



頚椎(首の背骨)は7つの椎体が正面から見て一直線上に並んでいます。
これが正常な配列です。


一方「くの字型歪み」とは?ちょうど二本の直線が交差する関節部分に負担が掛かり、その突部分の筋肉が硬く縮んでしまいます。この「くの字型歪み」を長期に亘り放置し、マッサージなどの対症療法に頼り続けると、最終的には頚椎椎間板ヘルニアの症状を引き起こす可能性が高くなります。


そして「くの字型歪み」の場合、頚椎側面の配列異常を同時に発症している可能性が高いです。側面の配列異常で皆さんがよくご存じなのは「ストレートネック」です。


本来、頚椎の配列は顔の方向へ緩やかに弯曲しており、この正しい弯曲構造により頭を7個の頚椎で分散させる役割を果たします。人間の頚椎は7つの椎体によって構成されていますが、本来であれば緩やかに前弯(アーチ構造)することで、頭の重さを自然に支えることができるのです。


ストレートネック(スマホ首)とは
その名の通り前弯が減少して首の骨がまっすぐに配列している状態をさし、顔の位置がカラダの中心よりも前方に出てしまいます。例えば、ベットで横になった時、正常な頚椎の配列であれば天井に向かってアーチが形成され、首と床の間に空間が出来ます。



余談ですがこの空間を埋めるように枕の高さを調整する事があなたにとって理想的の高さになります。枕を使用しない頭が高くなる枕(顎を引く姿位)が寝やすいと感じている方は、ストレートネックもしくは頚椎後弯症になっている可能性が高いとお考えください。


ストレートネックの可能性を簡単にチェックする方法をご紹介します。テレビでも良く取り上げられているのでご存知かもしれません。まず壁を背にして立ちます。壁に両方の踵(かかと)とお尻、両肩を付けた時に、頭が壁から離れている。もしくは意識をしていないと頭が壁につかない…場合はストレートネックになっている可能性は非常に高いと言えます。ストレートネックは正しい頚椎の弯曲が消失し、頭重を分散することが出来ずに椎間板や関節への負担が筋肉への負担となり首コリの要因となります。

残念ながら「くの字型歪みやストレートネック」は自然に戻る事はありません。そのまま放置すると、逆に歪みが進行すると椎間板の縮小、骨の変形など頚椎症など厄介な症状を引き起こす確率が高くなります。

また栄養不足も重要な要因です。
糖質(炭水化物)を中心とした偏った食事内容は、ビタミンやミネラルが圧倒的に不足し筋肉疲労が取れにくくなり、首コリの要因となります。そうなると「骨格の問題」と「不足栄養の問題」2つの視点からアプローチすることが必要です。



マッサージやストレッチなど対処療法で症状が一時的に改善しても、根本的な解決にはつながらない場合があります。特に限局的な首コリ症状を感じている方は、初めのステップとして「くの字型歪み」を未病検査(レントゲン撮影)でご確認することをおすすめします。

長期にわたり頚椎に負担がかかると、椎間板や椎体が次第に退化していく可能性があります。これま骨格の状態を確認したことがない方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。