Blog

健康のはなし

30代40代からの脂肪肝対策

生活習慣・食生活の乱れにより脂肪肝が急増していると前回のブログでお伝えしました。30代や40代男性の血液検査表を拝見させて頂きましたが3名脂肪肝でした…特に近年は30〜40代を中心に増加していると思います(汗)

脂肪肝とは、簡単に言えば”食べ過ぎ飲み過ぎ”消費できるカロリーより摂取カロリーが上回った状況で中性脂肪が肝臓に溜まった状態です。

特に過剰な糖質摂取が習慣づいている、その上運動不足・・・過剰なエネルギーは消費されずに余り、そして中性脂肪に変換されて蓄積。アルコールの過剰分も中性脂肪としてたまります。


糖質過多・過剰な糖分摂取を日常的に行うのはどんどん脂肪が肝臓に溜まっていっています。アルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝も放っておくと肝硬変、肝臓がんへ進行するので脂肪肝は早期に改善することが望ましいです。


前回ブログ⇓⇓⇓⇓


糖質の過剰摂取など偏った食生活、肥満、糖尿病は脂肪肝を引き起こす大きな要因です。とくに糖尿病を患っている方には脂肪肝が多く確認されているので注意が必要となります。※予備軍も




あるサイトでは次のような内容が記載されていました。




2001年から2010年までの糖尿病患者約45000人の死因調査の結果、死因1位は心筋梗塞で13.2%、2位は肺炎で11.6%、3位は肺がん7.0%、4位脳血管疾患6.0%、5位肝がん7.0%・・・・・10位肝硬変3.3%。



肝疾患関連の死因(肝癌6.0%+肝硬変3.3%)は、死亡原因3位の肺がんより上回り第3位となるそうです。




この肝疾患は、ウイルスや過度なアルコール飲酒が原因と言われてきましたが、肥満、糖尿病、メタボによる脂肪肝、非アルコール性脂肪肝もリスクが高いと注目されています。

普段から精製された糖質(炭水化物)や糖分の高い食べ物を良く召し上がる方は、インスリンの働きが低下する「インスリン抵抗性」の可能性が高くなるので、糖の摂取には注意が必要となります。

インスリン抵抗性になると、血液中の糖の量のコントロールが出来なくなり、あふれた糖が中性脂肪に形を変えて肝細胞に取り込まれていきます。脂肪が過剰に蓄積されてパンパンの状態は肝臓内に血流障害が起こります。

そうなると必要とする酸素や栄養素は末端まで行き渡りにくくなり、肝機能がどんどん低下していきます。※この状況でも無症状なので多くの方は放置しています。


〇脂肪肝を防ぐには?「糖を控える。」
増えすぎた中性脂肪の元凶は”糖質の摂り過ぎ”なので控えるべきです。



まず食事内容を確認し糖質過多、糖分過剰なら半分の摂取量(もしくは茶碗1杯のご飯を7分目などにへらす、ご飯を豆腐に変えるとタンパク質摂取にもなりオススメです)、間食を控える事に取り組んでください。砂糖が大量に入っている清涼飲料水もやめてください。


ちなみにダイエット系の炭酸飲料も控えてください。


水、お茶、炭酸水に変えましょう。

甘いお菓子を控える代わりに、果物は沢山食べても大丈夫と思っている方がいます。果物は果糖の過剰摂取になるので注意が必要です。果糖は吸収が早く、肝臓で中性脂肪に変わりますので少量召し上がるようにしましょう。



巨峰を食後に半房召し上がっていた方の血液検査表を拝見しましたがHbA1c7.0、中性脂肪↑、コレステロール↑AST<ALTの脂肪肝の型になっていました(汗)



普段の食事でうどん、白米、パスタ、ラーメン、焼きそばなど炭水化物が好きな方、間食でスイーツやおかき、ポテチ、清涼飲料水が好きでよく飲む・・・このような糖質中心の食生活を送っている+運動不足+アルコール量が多い



上記の生活習慣は脂肪肝リスクが一気に高くなります。

〇運動も必要
食事の見直しと同時に行うのは運動です。



デスクワークやドライバー、移動手段が車、バイク、自転車などほぼ歩かないなど現代人の運動量は激減しています。ここ3年間はコロナ感染で人込みを避けるために外出する習慣が激減していた方も多いのではないでしょうか?

ジムやトレーニング施設を活用したり、1日30分ウォーキングなどの有酸素運動を習慣化することをお勧めします。ウオーキングは隙間の時間を利用できるのでオススメです。運動習慣のないお客様に片道10分ウォーキングを勧めています。(往復で20分間歩けます)10分、15分、20分と徐々に時間を増やしていきやすいです。

また、下半身のトレーニング(スクワットなど)も簡単に取り入れられお勧めです。下半身は筋肉量が多いので基礎代謝量が増えて脂肪燃焼効果が高くなります。


〇必要栄養を摂取する
日々の食事内容では糖質を減らし、タンパク質の摂取量を増やすことが大切です。血液検査結果を拝見していてもタンパク質の不足が非常に目立ちます。動物性、植物性とバランスを考えて良質なタンパク質、そしてビタミン、ミネラルの摂取を心がける。

◆タンパク質を摂取する
現代の食事内容は「糖質>タンパク質」によりタンパク質が著しく不足しています。



からだをつくる材料であるタンパク質は日々入れ替わっています。速いものでは0. 7日と言われており、毎日タンパク質を摂取しなければならない理由です。

最低限必要となる量は体重により変わります。


体重1㎏につき1gが必要なので体重50㎏なら50g。ちなみに成長期、授乳期、がん治療中、甲状腺亢進症などさらに必要となります。


タンパク質が不足すると…筋肉量が減る、太りやすくなる、貧血、肩こり・腰痛、代謝や消化などの酵素が不足するなど、様々な不調を引き起こす要因になります。


◆ビタミンB群を摂取する
ビタミンBの中には肝臓の働きをサポートするので積極的に補うことをお勧めします。



特にアルコールをよく飲まれる方は「ナイアシン(ビタミンB3)」「ビタミンB1」の摂取がお勧めです。

肝臓に運ばれたアルコールは「アルコール脱水素酵素」によってアセトアルデヒド に分解され、さらにアセトアルデヒドは「アセトアルデヒド脱水酵素」によって酢酸に分解・解毒されます。このアセトアルデヒドが頭痛や吐き気、悪酔いや二日酔いの元凶となる成分です。



「B1・ナイアシン(B3)」は、アルコールを分解する補酵素として働きます。B1・ナイアシン不足は、肝臓でのアルコール代謝がスムーズに行えず、肝臓への負担が増してしまいます。お酒を飲みすぎる方はビタミンBも当然大量に消費されます。体内にアセトアルデヒドが残り、肝臓にダメージを与え、二日酔いや、頭痛・吐き気になる。


私(ささき)は、アルコールを飲み過ぎた後、必ず多めにビタミンBを摂取し肝臓をいたわっています(笑)。



日本人間ドック学会によると、人間ドックで肝機能異常が見つかる件数は年々増え続け、1984年は受診者の9.6%でしたが、2012年は32.4%でした。2020年は更に増加しているでしょう。



日々、肝細胞は破壊と再生が繰り返されています。このバランスが崩れて炎症を長期に続くと修復力が低下して機能しなくなります。繊維化した肝細胞が増え続けると肝細胞は硬く縮み肝硬変⇒肝がんへと・・・(怖)

肝臓は多少の障害があっても正常に機能し続けます。





痛みなどの自覚症状が現れにくい「沈黙の臓器」のため、偏った食生活、過労やストレス、暴飲暴食、運動不足、喫煙、睡眠不足は、肝臓に大きな負担をかけてしまいます。


生活習慣病(肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症)の要因は、脂肪肝や肝機能障害を引き起こす要因になります。つまり脂肪肝は心血管疾患、脳血管疾患の入り口となることを理解してください。


そのためには適度な運動、良質な睡眠、タンパク質>糖質の食生活を心がけることが大切です。




本日も最後まで読んで頂き有り難う御座いました。