食後の急激な眠気に悩んでいます…どうしたら防げますか?
食後の眠気に悩んでいる方は多くいらっしゃいますよね。
当オフィスのお客様とのやり取りで、毎日2時ごろから睡魔に襲われて仕事のパフォーマンスが落ちて困るとの事。
以前、私(ささき)も午後の業務に差し支える事が度々ありました。睡眠不足が原因だと思い就寝時間を早めてみましたが、大した変化は感じられませんでした。しかし、未病栄養学を学ぶ中で、昼食の内容を変え、不足している栄養を補うことに着目したところ、食後の強い眠気を感じなくなったのです。その経験をお客様にアドバイスしました。
すると、1週間後に治療へお越しいただいた際、「先生が言う通りに昼食を変えてみたら、全く眠たくならなかったんです。からだも楽だし、午後から効率よく仕事できましたよ。本当に眠くて仕方なかったのに、こんなにも変わるなんて驚きです!!」と、とても喜ばれていました。
食事の工夫により、午後の眠気が軽減されることを実感し、生活の質が向上したことは何よりうれしい報告でした。
食後に急激な眠気に襲われると、仕事の効率が落ちるだけでなく、集中力の低下により事故や転倒のリスクも高まります。この現象は単なる消化の影響だけではなく、食事内容が深く関係していることをご存知でしょうか?
一般的に、食後は消化の為に胃へ血液が集まり、脳への血流が不足することで眠気が生じると考えられます。しかし、実際には「血糖値スパイク」が大きな原因の一つです。
血糖値スパイクとは…??
糖質を多く含む食事を摂ることで血糖値が急激に上昇し、その後急降下する現象のことをさします。この血糖値の乱高下が体に負担をかけ、眠気やだるさを引き起こすのです。
血糖値の管理が重要
食後の眠気を感じる原因の一つ「血糖値」特に糖尿病・糖尿病予備軍の方は、血糖値の管理が重要になります。
例えば、血液検査で確認できる【HbA1c】という項目があります。
「BS:血糖値」は、短期間の変動を表すため、過去1~2か月の平均的な血糖値を示す【HbA1c】を参照します。約1~2ヶ月の平均値なので、直前に甘い物を控えても、数値は下がらないので食べてることがバレます…
そして【HbA1c】が高い方は要注意。
・5.5以上の方は要注意:5.5以下を目指す
・加齢と共に臓器の機能は低下し、血糖値が上がりやすい:糖を控える、選択する
・「基準値内だから安心」しない、上限値に近いのは糖尿病予備軍の可能性あり
食事を見直し、不足している栄養を補うことが重要です…将来的に上限を超えて行く可能性が極めて高くなります。
食後の血糖値スパイクとは?
食事をすると血糖値が上昇し、膵臓がインスリンを分泌し血糖値を下げます。理想としては、「血糖値が緩やかに上昇し、緩やかに下降していく」状態ですが、「食後高血糖」や「食後低血糖」の場合は、急激に血糖値が上昇し、その後一気にストンっと急降下し低血糖をお越します。
この様な乱高下を血糖値スパイクと言います。
頻繁に糖を摂取する習慣があると、その度に血糖値が上がりインスリンを分泌する頻度が多くなります。この繰り返しが膵臓を疲弊させ、やがて血糖値が下がりにくくなります。結果、糖尿病予備軍→→→糖尿病へと進行してします。
糖尿病自体が直接命を奪う病気ではありません。
しかし、血液中の糖が高い状態が続くと、血管が傷つきやすくなり、動脈硬化が進行…。血管がボロボロに…心筋梗塞や脳梗塞、狭心症の発症リスクが高まります。また、糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症と糖尿病三大合併症もあります。
さらに、血糖値スパイクが起こると脳へ運ばれるブドウ糖が不足し、脳の栄養不足から脳の機能が低下が進行し、結果、認知症の進行に関与することもあるので、血糖値の管理はとても重要です。早急にご確認下さい。
栄養不足による影響
▲ビタミンB不足
乳酸を分解する酵素が少ない人は、ビタミンB群(B3)が不足しています。これにより血糖値の維持が難しくなり、酷い眠気や脱力、頭痛などの低血糖の症状を引き起こします。血液検査データの「LDHの項目」をご確認ください。基準値より低い場合はビタミンB3の補給をお勧めします。
▲ビタミンD不足
ビタミンDはインスリンをスムーズな分泌を促す栄養素です。血液検査でビタミンD濃度を確認すると、不足、欠乏している方が「全体の8割」にも上ることが分かっています。当オフィスの未病検査項目では血中のビタミンⅮ濃度を確認できます。検査をご希望される方は私(ささき)までご相談ください。
▲食後の眠気を防ぐには
・昼食時は主食を控える(ご飯、パン、麺類など)
・間食を控える(ナッツ、無糖ドライフルーツなど)
・タンパク質を中心とした食事内容
・食事の量を減らす(6,7分目)
・食べる順番や早食いしない
・不足しているビタミンB群やアミノ酸を補う
・膵臓のインスリン生成能力を高めるビタミンDを摂取する
・体内時計を整える
※午後2~3時頃と眠気がでやすい時間帯。残業で帰宅時間が遅い、遅い時間からの食事、スマホでネットサーフィンなど、就寝時間がおそくなるなど、睡眠不足の方は体内時計が狂いやすくなります。
仕事の効率を上げたい、慢性疲労を改善したい方は、食事や生活リズムを見直すことから初めて見てください。
※睡眠障害?寝ても寝ても疲れが取れない原因は
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糖質は五大栄養素の一つで私たちのココロやカラダに必要です。過度な糖質制限は健康を損なう可能性があるためバランスを考えて取り組んでください。
食後睡魔に襲われる方は、「昼食の内容」を見直してください。
・丼物、麺類など炭水化物中心の食事
・菓子パン、甘いコーヒーなど糖質中心の食事をやめる
・タンパク質をしっかり摂取する(卵、プロテインなど)
これだけでも食後の眠気が軽減されます。
ぜひ試してみてください!
栄養状態の確認も大切
「何の栄養が不足しているのか?」
「血液の栄養バランスはどうなっているのか?」
今後の健康管理に活かしたい方は、私(ささき)までご連絡ください。
日々の食生活を見直し、午後のパフォーマンスを快適に保ちましょう!!