午前中は元気がでない
又は“出せない……”と聞くことが多くあります。
医療の統計によると女性は男性の約2倍に匹敵します。
もう4~5年ほど前の話になりますが……
当時、高校生の女子が母親と一緒に来院しました。
その女の子の症状は……
〇起床の際すぐに立ち上がることができない
〇目が覚めてから小一時間ベッドの中で過ごす
〇午前10時頃からようやく身支度ができる
〇しんどくて運動ができない
〇“ふらつく”ことが頻繁にある
とても辛いと……訴えられていました。
私(ささき)のオフィスに来院される前に数件のクリニックを受診しましたが、「原因が分からない」、「大きな病院で検査してください」と言われる……
しかし、大きな病院でも結果は同じく「原因が分からない」(悲)……知人に紹介されて今回の来院に至りました。
当オフィスでは、初診の方に提携クリニックで必ず未病検査を受けて頂いていますので、背骨の歪みが正しく分かる特別なレントゲン撮影をお願いをしました。
レントゲンデータでは、頸椎(首)関節の歪みを確認し、現代人に多くみられる”ストレートネック”でした。
勿論、この頚椎の歪みは、自律神経のバランスにかかわるので一つの要因であるのは間違いありません。
自律神経バランスが私たちの生活を”快適”もしくは”不快”へ左右すると言ってもよいくらい影響します。
例えば、朝起きる際も自律神経バランスが機能します。
◇副交感神経から交感神経へとバトンを渡し活動モードに移りますが、この移行がスムーズに行えないと「午前中の不調」を引き起こします。
医療用語で言うなら
「起立性調節障害別名:OD(Orthostatic Dysregulation)」と呼ばれます。
未病検査のレントゲンデータで“ストレートネック”により”自律神経のバランスが乱れている”ということはわかりました。では、ホントに“ストレートネック”だけが原因なのか?
……と私(ささき)が思いましたので、以前の血液検査データを見せて頂きました。
ほとんどの項目は値が基準値内に収まっていたので「医療的には”異常なし”」と診断されるでしょう。
ですが……自律神経バランスに関わる項目は〈未病ゾーン〉でした。
え、〈未病ゾーン〉??
なに??
〈未病ゾーン〉……聞き慣れない言葉だと思います。血液検査の値が基準値内に収まっていても、下限や上限に近い値の状態を〈未病ゾーン〉と呼んでいます。
症状を訴える女の子のデータを見た瞬間、これが原因かも!よくなっていくんじゃない?!と思いました。
その理由は?
《赤血球》は基準値内で下限に近い値でした(気にするほどではありません)が、貧血の指標となる《ヘモグロビン》も基準値内で下限ギリギリでした。
《赤血球》《ヘモグロビン》が共に〈未病ゾーン〉
そしてこの2つ以外に気になる項目がBUN(尿素窒素)。腎臓に関係する項目で《赤血球》《ヘモグロビン》と共に一致することがあります。
しかし、重要なフェリチンが検査されていなかったので未病血液検査(70項目)を受けて頂きました。
《フェリチン値》は、貧血の有無を確認する重要な項目です。例えば《ヘモグロビン》が基準値内であっても、《フェリチン値》が低い場合は殆ど貧血と言ってもよい状態です。
▼ヘモグロビン
▼BUN
▼フェリチン
この3つの項目は貧血症状を調べるうえで重要であり、これらの項目に関係するのが【タンパク質】です。
カウンセリング後にストレートネックの改善、貧血の改善に取り組んでいきたいと仰られて矯正治療と栄養療法をスタートしました。
栄養療法は、日頃の食生活を変えて頂くことが重要ですが、女の子は“チョコレート”が大好き……汗。しかし大好きなチョコレートをお我慢して、食事にはタンパク質中心に変えて頂き、不足栄養はサプリメントを活用した取り組みました。
その結果、あれだけ「午前中不調」だった女の子は、ドンドン元気を取り戻して『朝、起きられる様になってきています』とお母さまから嬉しい言葉を頂戴しました。
“ストレートネック”を解決する施術とタンパク質+不足栄養(サプリメント)の効果だったと思います。スタートから2か月でとても良い結果です。
こんなに早く好変化が表れて良かった。
起きれない不調の回数が週に3度、週に2度……1度となり、半年後には「もう大丈夫!」のレベルまで。3か月後に血液検査で値を確認すると……
▼ヘモグロビン値
▼BUN値
上昇していました(喜)。
▼フェリチン値は上昇は緩やかですが、以前より値が上がっていました。
この様な「午前中の不調」を感じている人は《ストレートネック》《栄養不良》の2つの問題が重なり症状を出しているのではないかと思っています。
同じような症状で、なかなか午前中の活動ができないと感じているなら、私(ささき)のオフィスまでお問合せください。未病検査で一つの原因がわかるはずです。
病院の検査で異常がない症状の原因には《ストレートネック》《栄養不良》の2つが関係していることは間違いなく「午前中が不調」を解決できるでしょう!
最後まで読んでいただき有難うございました。