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姿勢のはなし

背中の痛みの原因は首の問題

「病院で検査しても原因がわからない背中の痛みで困っている」

今回は、首コリや肩コリで長年お困りだった女性のお客様(お客様のお母さま)の話です。数年前から背中の痛みを発症し、辛い思いをされていたそうです。

背中の張りや首の痛みやコリに対してマッサージ、鍼治療で改善していたのですが、徐々に痛む頻度が増えてきたそうです。


そして、心配になりネットで検索すると「内臓疾患による背部痛」の情報が目に着いてからは、どこか内臓が悪くなっているのでは…と不安が募る一方。


しかし、医学的検査を受けるが内臓の異常は見つからない…更に不安に…



また、整形外科では、ストレートネックが原因と言われシップと頚椎けん引(首を引っ張り上げる)治療、痛み止めを処方される。薬を飲むと一時的に痛みが緩和するので薬に依存するが、望むような改善はなくマッサージと鍼治療に逆戻り。


しかし、一向に良くならない母を心配し当オフィスに娘さん(お客様)が連れてこられました。

初診時の触診で頸椎の配列に問題がある可能性が高いことをお伝えし、提携医院でレントゲン撮影、また血圧やコレステロールの薬を飲まれており、栄養や自律神経の状態の確認も必要と判断し未病血液検査も受けて頂きました。


レントゲンデータでは、頚椎、背部の歪み(特に上部頸椎の歪みやストレートネックなど配列の異常)を確認しました。



お客様の訴えている背部痛、そして長年お困りの肩こりや首コリ・首の痛みの原因も頸椎の配列異常が大きく関係している可能性が高いとお伝えし、配列を正し、栄養不足を補う食生活に変えることで症状改善が望めると確信しました。

では、どうして背部痛と頚椎の異常(上部頚椎やストレートネック)が関連するのか?

ストレートネックは、正常な配列に異常が起こり、頭の位置が体の中心より前方に移動して猫背の状態になります。


頭は約5~6㎏あり、問題が無ければ7個の頚椎(首の骨)で頭を骨盤の真上の位置に保持する事が出来ますが、頭が前方に15度傾くと2.5倍(12.5㎏~15㎏)の負担が首・肩・背中に掛かり続けます。※ちなみに45度前方に傾くと4.5倍の22㎏の負担が首・肩・背中にかかります。背中を丸めてスマホの操作姿勢がいかに首や背中に負担を掛けているか分かります。

そして、上部頚椎の問題。第1頚椎・第2頚椎は、7つある首の背骨のなかで特別な構造をしてます。7つの内の5つの椎体間には椎間板が存在しますが、この2つの椎体間は椎間板が存在しません。

TLBC堺 ストレートネック 栄養療法

その為、広範囲に自在に関節運動が可能となりますが、その反面、関節は不安定となり衝撃や障害を受けやすい構造でもあります。脳へ血液を供給する椎骨動脈や神経が並走し上部頚椎(第1、第2頚椎)中には脳幹(延髄)があります。上部頚椎が歪み捻じれると血管や神経も引っ張られて血液や神経の疎通に影響を及ぼします。筋肉の炎症や脳への血液供給量低下により栄養や酸素の不足がし、症状は一層ひどくなると考えられます。

よく頭痛や目の疲れ、めまいの解消として頭と首の極にあるツボを優しく指圧しますよね。ちょうど上部頚椎部周辺の筋肉の緊張を緩めること血流が良くなりこれらの症状の改善や軽減につながるのです。


私たちがレントゲンで上部頸椎部の歪みやズレを注意して確認するのは、配列異常が脳幹(延髄)への酸素や栄養供給量を不足させ、カラダの様々な機能調整する自律神経の働きを低下させる大きな要因だからです。


自律神経の乱れによる症状の一つに「背中の痛み」があります。


ちょうど首の付け根から肩甲骨の少し下の範囲で左右の肩甲骨と脊柱の間あたりに痛みを発症します。※大まかには



自律神経が乱れて交感神経が優位になると、ココロとカラダが緊張状態になります。筋肉が強張りやすく、血行不良を招き痛みを発症します。



また交感神経優位の状態は、痛覚が過剰に反応する為、刺激に対して強く痛みを感じます。



頚椎の歪みやズレが生じると椎体関節が不安定になり関節が硬く可動が悪くなります。脊椎に沿って交感神経幹という神経の束が圧迫されるため、交感神経が刺激されやすくなり、結果として背中の痛みを引き起こします。


背中の痛みに対して、マッサージや鍼治療、痛み止め、湿布薬が一般的な対処方法でありますが、自律神経を乱す要因として首、特に上部頚椎、ストレートネックやスマホ首の様な配列異常がないか、未病レントゲン検査で一度ご確認ください。


頚椎の歪みが原因で硬くなった筋肉に対してマッサージや鍼治療などの対症療法は関節の不安定性を助長し、歪みやストレートネックが悪化し将来的に何かしらの症状を発症するリスクが高くなるのでお気を付けください。


原因がわからない背部痛でお困りだったお母さまは、現在、食事指導と骨格矯正、機材を使用した運動を真面目に取り組まれています。背中の痛みも改善し、首の痛みや首のコリ肩こりも軽減しマッサージや鍼治療に行くこともなくなりましたと喜ばれています。



本日も最後まで読んでいただき有難うございました。



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