五十肩・四十肩シリーズ其の参です。
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結論は、四十肩、五十肩は老化現象である。
老化に気づき、早い段階で食い止められるか!
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前回、肩関節の構造についてお伝えさせて頂きました。
肩関節の構造をイメージすると、ボールと受け皿。
非常に浅い関節窩を活かして様々な方向へ広範囲に関節を動かすことが可能となります。
構造的に不安定なので、筋肉や靭帯で関節を包み、巻き込むことで不安定性をカバーしています。
そして、関節の中を通る血管が関節周辺の筋肉や軟部組織へ栄養や酸素を供給しています。
ところが血行不良で酸素や栄養が充分に運びにくくなると、老廃物や疲労物質の回収が上手く行えず肩関節周辺の組織へ影響し、本来の滑らかな可動が困難になります。
”油切れ”のような感じでしょうか。
コロナで外出を控えている方は運動不足になりがちです。
血行不良により柔軟性が失われて、肩関節を痛めるリスクが高くなると考えられます。
とは言え、急に激しく動かすのは、硬くなっている組織を傷つけやすい為、ご注意ください。
前回は、肩甲骨をよく動かすようにお伝えしました。
肩甲骨の可動が制限されると首や背中のコリや張りが強くなり、首、背中や肩の冷えや痛みの要因となりますので、頸部、上背部(肩甲骨)を日ごろから意識的に動かし、血液循環をどんどん回していく事が、五十肩・四十肩の予防になります。
私たちは、加齢と共に老化が進み、軟骨・靭帯、腱等が硬くなり様々な動作に対し制限が掛かります(柔軟性が失われる)。固くなった組織に負担を掛けるづけると、負傷し炎症を起こしやすくなります。
つまり、負傷し炎症が発症している要因に明らかな外傷がない場合は、老化現象が要因だと考えられます。
硬く、柔軟性が失われたゴムを繰り返し引っ張っていると裂けて切れます。
血行不良により酸素や栄養が上手く供給出来ない為、弾力性を失い(老化が進む)関節包が硬くなります。
ここに瞬間的に強い負荷が掛かると、関節包が傷つきます。
関節包が硬くなっている状態や水腫により関節包内の内圧が上がっている状態に急激に関節内圧が高まると関節を包んでいる袋が傷つき易く炎症を起こします。
今まで何の症状もなかったのに突然腕を上げた時に激痛!?
突然の出来事に「えっなんで!?」状態(焦汗)
関節包を傷つけた可能性が高いですね。
では関節包がなぜ硬くなるのか?
日ごろから動かしていなかった事も考えられますが・・・
大きな理由は・・・
慢性的な栄養不足が続いていたと考えられます。
筋肉、靭帯、腱、関節包、全て栄養で出来ています。
軟骨、骨、骨膜、血管、神経も全て毎日の食事から取り入れる栄養素で出来ています。
その主たる材料はタンパク質です。
血液中のタンパク質不足を指摘されている方は、とにかくタンパク質を摂取して下さい。
※血液検査データで確認する事が出来ますし、未病検査ではさらに詳しく栄養状態を確認する事が出来ます。
未病血液検査はこちらへご連絡ください。
タンパク質摂取として超おススメなのは「たまご」です。
私たちのカラダは、約60億個の細胞で成り立ち、日々新しい細胞へ作り直されています(新陳代謝)。
日々の代謝により、体を作る材料としてタンパク質が使われるので、タンパク質不足にならないよう毎日摂取しなければいけません。
しかし、血液検査データを拝見していますとタンパク質の不足の方が非常に多いです。
年齢関係なくタンパク質不足を確認します。
●タンパク質を増やし、糖質を控え目の食事内容
●砂糖や清涼飲料水を控える(カロリー0系の飲料水もダメです)
この2つは最低限意識して取り組まれて下さい。
決して、食べたらダメ!と言ってる訳ではありません。
ただ、量を減らしていく努力は必要です。
なぜなら・・・
四十肩・五十肩の好発年齢が40代、50代になります。
カラダの衰えが現れ始め、生活習慣病を患う頃と重なりますよね。
20代、30代は、健康や病気の予防の意識が薄い年代。
予防の概念を持っている方は少なく、食べたいものを食べたいだけ、アルコール大好き、総菜、朝昼コンビニで済ます・・・など食生活はよろしくありません。
その結果・・・40代、50代に糖尿病や高血圧、メタボなど生活習慣病を患う方が一気に増加されます。
20代30代から血液検査でカラダの状態を把握して調整が出来ていた方と、欲求に身を任せて管理してこなかった方の差は非常に大きいです。
『タンパク質は少なく糖質+脂質のたっぷり食事』
『食後のおやつに砂糖のたっぷり入ったスイーツ』
を食べ続けていると、筋肉や靭帯、腱は硬くなっていき、老化のスピードが早くなります。
そして、デスクワークや同じ姿勢を保持する職業では、骨格に負担が掛かりますし、また運動不足となれば、靭帯や腱、関節包、関節軟骨を普段の生活上の動きでも傷つくのではないでしょうか(汗)。
当オフィスのフィットネスをご利用頂いている60、70代奥さま方は本当に元気です。
カラダのケアとして、食事(栄養)管理、運動と健康意識が非常に高いお客様は本当にケガをされません。
(風邪気味や体調不良って殆ど聞きません)
健康促進、維持する為には「血液」と「神経」の流れを意識した取り組みが必要です。
その血液の原料をカラダの補う「毎日の食生活」は重要です。
まずしっかりタンパク質を摂る。
そして、タンパク質をカラダの中で有効に効率よく使う為にビタミンやミネラルをしっかり摂ることです。
砂糖や質の悪い油などカラダにとってメリットが少ない物は沢山食べないことです。
そして体を動かす。
関節を動かすことで筋肉を動かし血流をよくする事で、酸素・栄養をカラダの隅々まで届き、代謝が上がり傷の治りも早くなります。
四十、五十代に多く発生する疾患(老化現象)を予防するのであれば、栄養状態をまず確認されてください。
不足している栄養が何か?そして食生活を変えてしっかり補う取り組みを始められてください。
痛みで十分な睡眠をとることが出来ず薬を飲まざるを得ない方や想像を絶する痛みのストレスから自律神経を乱す方長い間放置した結果、関節が癒合しオペをされた方など・・・・四十肩・五十肩の症状は日常生活に支障をきたします。
五十肩・四十肩を三回に分けてお伝えしてきました。
頚椎の歪み
自律神経の問題
栄養状態の問題
当オフィスで実施している未病検査では、これらの原因を調べることが出来ます。
何らかの原因があって、その結果として「五十肩・四十肩」が発症します。
原因を解明し、的確にアプローチすることがお困りの症状を改善する近道になると私(ささき)は思っています。
本日も最後まで読んでいただき有難うございました。